マニャガハ島での餌付け

サイパンのマニャガハ島での楽しみ・・・それは魚たちとのふれあい、もっと言えば餌付けである。
子供たちを連れて行ってもやはり魚に餌付けをすることが彼ら、彼女らには楽しくて仕方ない。確かに魚を観察したりということも可能だろうがインターアクティブなコミュニケーションに勝るものはない。その「餌付け」という行為が大きな転換期に来ているようである・・・これはサイパンの話だが(笑)。
実はハワイなどでは既にそのような動きがかなり前からとられていた。スノーケルやダイビングで有名なハナウマベイなどは1999年11月から既に「餌付け禁止法」という法律が施行され、餌をあげたりすると罰金$1000以下、もしくは30日間の実刑だそうです。とても厳しい法律です。
さて、この法律が制定された理由としては生態系の破壊です。人間が入り込むだけで生態系を壊しているとは思いますが、更に自然界にはない餌を与えることで大きくその形に影響を及ぼすようです。その「餌付け禁止法」が施行される前は自然にやさしい餌が使われていましたが、これも結局は駄目ということになったそうです。みんな色々試行錯誤をして地球環境の保護に取り組んでいるということがよーくわかりますね。
現在、サイパンでもCRM(沿岸資源保護局?)という政府機関がありそこのスタッフが餌付けをしないように指導を始めているそうです。スノーケリングといえばマニャガハ島ですが、あそこも指導を受けたと聞いています。それを受けて島販売してる「自然にやさしい餌」(ハナウマべイで使用していたものと同じ)も販売中止としているそうです。

これを撒くと沈んでしまうんですよね~
この餌付け禁止がどのような結果をもたらすか?ハナウマベイの例でみると水際の魚たちがいなくなったそうです。考えられるのが魚たちが身を隠しやすい岩場に戻っていったと言われています。マニャガハ島もビーチ沿いに沢山の魚たちがいますが、たぶんこれらの魚たちは遊泳区域の奥の岩場へ戻っていくのかもしれません。沢山の魚たちを見に来たツーリストにとっては残念かもしれませんが、それが本来の姿へ戻っていくのなら仕方ありませんし、それをバランスしていくのが必要でしょう。楽しい旅行を通して普段考えない自然保護をツアーなどを通して理解していくことが「エコツーリズム」だと思います。私も旅行業で働く一人としてこの状況でどうやって「餌をあげない」意味をツーリストに理解してもらい、更に餌をやらずとも楽しめる方法を考えるのが私たちの課題なのでしょう。

<<参考Web>>
ハナウマ湾ドットコム (「餌付け禁止法」について)
www.hanauma1.com/feed_flame.htm